世田谷区は23区の南西部に位置する特別区です。
23区の中では最大の約94万人（2021年）を擁し、都心から比較的遠いことから成城に代表されるような閑静な住宅街として発展しました。
二子玉川・三軒茶屋・下北沢といった商業地は、おしゃれで文化的な街として居住区としても人気があります。
関東大震災によって神社仏閣、被災者が流入し定住した歴史から、レトロな雰囲気が残っている地域も存在します。

世田谷区は人口約94万人と東京23区の中で第1位であり、平成27年度国勢調査では、山梨県や佐賀県などの7県の人口を上回り、区が定める5地域全てにおいて、増加率に差はあるまでも、前回調査よりも増加しています。反面、人口密度は23区の中で14位と比較的低くなっています。
地域別に見ると、人気の商業エリアである三軒茶屋があり、世田谷区役所等行政の中核地でもある世田谷地域で人口が最も多く、人口の増加率が高くなっています。人口密度、生産年齢人口、単独世帯数は、下北沢・明大前・下高井戸といった事業集積地を擁する北沢地域と並んで多くなっています。
年少人口率も世田谷地域で10.37%、北沢地域で8.79%と区全体と比較して顕著に低く、近縁地域で労働に従事する若年単身世帯が多い地域であることがわかります。
世田谷地域・北沢地域は、人気の商業エリアを持つと同時に、古くから宅地化が進んでいた背景から、建物の老朽化が進み、木造住宅が密集する地域も存在し、災害に弱い市街地という弱点も持ち合わせています。
市街地の不燃化、延焼防止対策など、災害に強いまちづくりへの取り組みが進められています。特に北沢地域では、区内でも比較的高齢化が進んでいることから、安全で住みやすい街への整備が求められています。