近年特筆すべきは、武蔵小杉駅周辺の大規模開発であり、東京通勤者向けのタワーマンションが林立しています。2010年に横須賀線の駅が開業してから、急速に駅周辺の開発が進みました。令和2年の国勢調査によると、武蔵小杉駅が属する中原区は、人口増加数・人口増加率ともに7区の中でトップであり、人口、世帯数も最も多くなっています。
人口密度が最も高い一方で、1世帯あたりの人員が平成27年調査と比較して減少し、1.96人となっていること、また若年人口が多く、高齢化率も15.1%と最も低いことなどから、中原区では若年単身世帯や核家族世帯が増加していることがわかります。
駅や保育所、医療機関、公民館といった生活関連施設の近接状況も良好であり、生活しやすい地域である言えるでしょう。これは、沿岸部を除いた川崎区、JR・小田急線2線が乗り入れる登戸駅のある多摩区でも比較的似た傾向にあります。
同じ東京通勤者の割合が多い区でも、麻生区では高齢者化率が20%と、前回調査より3.3%増加している反面、単身世帯比率は低く、持ち家率も50%を越えていることから、3世帯を含むファミリー層が多くなっており、居住者の傾向が異なっていることがわかります。